救援新聞・北九州版 2010年4月15日

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★ 目  次 ★
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■国公法・堀越事件の無罪判決を力に
 世田谷国公法弾圧事件の支援を強めよう
■感動を広げ,5万名会員達成へ
 九州ブロック会議で経験を交流
■公判・集会
■裁判員裁判傍聴記
 検察ペースで終始,プレゼンで裁判員リード
■追悼会に参加して


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■国公法・堀越事件の無罪判決を力に 世田谷国公法弾圧事件の支援を強めよう
 3月29日東京高裁は休日に「しんぶん赤旗」号外などを配布したとして、国公法違反で起訴されていた堀越明男さんに東京地裁の有罪判決を覆し、逆転無罪判決を言い渡しました。
 判決は「このような被告人の行為を刑事罰に処することは、表現の自由を保障した憲法に違反する」とし、また「わが国の国家公務員への政治的行為の禁止は、諸外国と比べて広範なもの。 世界標準という視点からも、刑事罰の対象とすることの当否、その範囲を再検討されるべき時代が到来している」と異例の付言をしています。
 この判決について、マスコミはこぞって「時代にそう当然の判断」と評価しています。
 この国公法では、おなじ「しんぶん赤旗」号外を配ったということでたたかっている世田谷国公法弾圧事件・宇治橋眞一さんの判決が5月13日東京高裁で言い渡されます。 堀越さんの無罪判決を世田谷国公法弾圧事件にも引き継がせるために、署名や要請はがきなど支援をいっそう強め、無罪判決を勝ち取り、公務員の政治活動の自由をたたかいとりましょう。

世田谷国公法弾圧事件要請先
 〒100-0013 東京都千代田区霞が関1-1-4
 東京高等裁判所第6刑事部  出田孝一裁判長


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■感動を広げ,5万名会員達成へ
 九州ブロック会議で経験を交流

 4月3日〜4日、昔炭鉱で栄え、今はリゾート地として各地からの観光客でにぎわう長崎県伊王島で九州ブロック会議がひらかれました。
 会議には九州7県すべての県から38名が参加し、全国大会までに5万名の会員を達成させようと経験を交流し、学びあいました。
 北九州総支部からは、若松支部事務局長のYさんと、昨年大崎事件の現地調査に参加してから、定温輸送や爪ケア事件、生存権裁判などの傍聴を重ねているUさん、総支部事務局のKさんが参加しました。
 会議ではS中央本部事務局次長の「足利事件」の再審開始無罪判決、「布川事件」の再審開始決定、「言論弾圧・国公法堀越事件」の無罪判決などで救援会への関心がかってなく高まっている。こらの期待にこたえ、大胆に入会を訴え、組織を大きくしましょう」という問題提起にもとづいて討論が行われました。
 すべての県本部、支部から事件を柱に地道な日常活動に取り組んでいる実情と、情勢の有利さは痛感しながら、なかなか組織拡大に結び付いていない現状がだされましたが、「拡大のための常任委員会を開催した」、「相談活動で結び付いた人に入会を呼びかけている」などの積極的な経験も報告されました。
 また、九州ブロックとして、重要な課題として取り組んでいる大崎事件について、各県に早急に「守る会」を結成する事が申し合わされました。


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■公判・集会
▽「慰安婦」問題から女性の人権を考える集い

 4月17日(土)13時30分 
 小倉リーゼントホテル
▼春日病院・Tさん解雇事件
 4月19日(月)10時
 高裁
▼自由ヶ丘高校・行政訴訟判決
 4月21日(水)13時30分
 福岡地裁
▽いしずえ会総会
 4月25日(日)11時
▼爪ケア事件
 4月27日(火)13時30分
 高裁
▼生存権裁判・小倉北自殺事件
 4月27日13時30分
▽第9回北九州憲法集会
 4月29日(木・祝)13時
 北九州芸術劇場中劇場
▽第81回北九州統一メーデー
 5月1日(土)10時
 小倉城庭園
▽定温輸送決起集会
 5月9日(日)10時
 福岡市中央市民センター
▼生存権裁判・老齢加算訴訟
 5月10日(月)13時30分
▽安保条約改定50周年記念―安保学習会
  -講演と映画の夕べー
 5月12日(水)18時
 ウエルとばた 多目的ホール


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■裁判員裁判傍聴記
 検察ペースで終始,プレゼンで裁判員リード

福岡県弁護士会の裁判員裁判市民モニターとして3月17日から3日間、福岡地裁北九州支部204法廷の「業務上横領と激発物破裂罪」の公判を傍聴しました。
 被告人は起訴事実を容認しており、事実関係に争いはなく量刑を問う裁判でした。
 検察側が起訴状を読み上げ、法廷内に設置された大型モニターに箇条書された起訴事実、保険金横領の流れなどをカラー図解でプレゼンテーション。6人の裁判員(補充裁判員2人)を意識してか、専門用語は解説をまじえてゆっくり説明、理解してもらう姿勢に終始。 そのため、検察官のほかにプレゼン専用の検察庁職員を配置したスムーズな立証活動は、裁判員や傍聴、マスコミに「わかりやすさ」をアッピール。
 検察側に比べ弁護側のプレゼンスは専門の事務員もいないため、弁護人が不慣れな手つきで弁論メモをプロジェクターで説明、裁判員に難いイメージを与えた印象は免れません。 これからの弁護の在り方には、プレゼン専門の弁護士会事務員を配置するなどの工夫は必要でしょう。
 検察側が、司法には素人との裁判員にとって初体験といってもいい、やっかいな刑事事件を視覚に訴え理解してもらうため、カラーの図解やグラフを多用、難しい刑法も箇条書に優しい言葉で説明する戦術は、残念ながら効果的です。 従来の情に訴える訴訟から事実関係、客観的証拠調べによる刑事裁判の流れは、被告人調べの際の可視化は不可避です。
 一方、弁護側は、被告人の逮捕、捜査、起訴と警察、検察の裁判維持のための準備が完了した後、弁護依頼(多くは国選弁護人)があり、法廷での攻防は後手に回らざるをえない。
 裁判員の社会常識(日常の生活感覚)を裁判に反映させる裁判員裁判制度は、マスコミや世論に操作される市民感覚と無無関係ではありません。 容疑者の逮捕、警察発表のニュースソースは、あたかも「正しい事実」としてマスコミが報道します。 このニュースは裁判員にとって一つの判断基準になります。
 加えて、検察サイドで整理された公判資料は、裁判員にとって動かしがたい判断規範になります。 事実関係に疑義をもつ裁判員が出たとしても、3日間という短期間に判決が言い渡される現行の裁判員裁判では、独自の調査は端から無理です。 事実関係を覆す弁護側のウルトラ弁護がなければ、無罪を勝ち取ることは至難の業です。 裁判員裁判は国民の強制参加(監視)を司法にとりこむ総動員法になる危険性を孕んでいます。 検察ペースの裁判員裁判を市民モニターとして傍聴して、そんな不安を抱きました。
 投稿・福岡県弁護士会市民モニター Uさん


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■追悼会に参加して
妻の供養ができました  Uさん

 この度の、日本国民救援会主催の第63回解放運動無名戦士合葬追悼会に参加の折には至れり尽くせりの応対をしていただき誠にありがとうございました。 不慣れな私共の引率さぞかし大変だった事でしょう、お察しします。
 おかげ様で妻の供養ができました。 会場について福岡県からのご婦人参加者からいろいろ声を掛けていただき、中には妻の遺影を撫でてくれる人も居てとても嬉しい思いで会場を後にする事ができました。
 救援会総支部の皆様、お疲れ様。
 そしてありがとう。

私のメモリーの日に  Mさん
 三月十八日、恐らく認知症にならない限り、この日は私のメモリーの日となるでしょう。 皆様の暖かい支えによって霊園に先達とご一緒できた事を嬉しく思います。
 民主勢力を支え前進していった先輩たち、ほんとにご苦労様でした。 安らかにお眠りください。
 参加させていただいた遺族は、ただ感謝、感謝の言葉がみちみちていました。 送り出して下さった仲間の皆様、両日、お世話下さった役員の皆様をはじめとして我々十二名を迷子にならない様見守って下さった方々有難うございました


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