救援新聞・北九州版 2007年12月15日

 ☆「資料集」に戻る☆

☆★☆★☆★☆
★ 目  次 ★
☆★☆★☆★☆

 ■来年は創立80周年
  強大で心豊かな救援会を
 ■布川の教訓に学び引野口事件の無罪判決を必ず
  現地調査に参加して
 ■第18回人間らしく働くために
  労災職業病九州セミナーin鹿児島に参加して
 ■会費納入と年末救援統一カンパにご協力を!


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
■来年は創立80周年
 強大で心豊かな救援会を

 今年も残りわずかになりました。 今年は北九州市長選挙で幕を開け、「笑顔の会」から立候補した三輪俊和先生のはちきれそうな笑顔とファイトに明るい未来への展望をもらいましたが、続く統一地方選挙では民主陣営の伸び悩みに少々がっかりし、参議院選挙で多くの国民が今の自公政治を変えなくてはと熱望していることを痛感することが出来、またまた「頑張ろう」と思わされた一年でした。
 「憲法改正を私の任期中に」と公言していた安倍総理は国民の批判に耐えられず、前代未聞の逃走劇を演じ、引き継いだ福田内閣も憲法改正については公言できない状況にあります。
 しかし、福田自公内閣は「新テロ特措法案」の成立をなんとしてもと画策していますし、生活保護基準の切り下げも実施されようとしています。
 平和と生活を守るたたかいは、いっそう大切になっています。
 司法の分野では、裁判員制度の実施がいよいよ目前になりました。
引野口事件で私たちが経験した「被害者家族の陳述」は「裁判所は否認している被告人に『被害者家族』に何を言わせようとしているのか」と法廷を敵討ちの場にしてしまうこの制度に多くの傍聴者が怒りを感じましたし、ここに裁判員がいたらどう思うだろうと率直な疑問も出されました。
 来年は救援会は司法制度について大いに学習しようと話しあっています。

 来年は北九州で闘う全ての事件が正念場を迎えます。 まず、3月5日に引野口事件が判決を迎えます。
 また、生存権裁判も原告団の年齢を考慮し来年中の判決をめざしています。
 九州定温輸送の裁判はいよいよ実質的な審理、証人調べが1月10日から始まります。
 建交労九州定温分会は親会社ワイケーサービスの責任を追及するため証拠集め、出資資本、関連企業への働きかけを強めています。
 豊後高田市議、大石さんの選挙弾圧裁判はいよいよ最高裁です。 12月4日上告趣意書を最高裁に提出しました。 最高裁はいつ判決が出されるかわかりません。 「大石さん守る会」では毎月最高裁に要請団派遣を計画しています。
 すべての事件勝利のために要請署名、要請ハガキ、上申書などさまざまな形で裁判官に私たちの気持ちを伝えましょう


△▼目次へ▼△


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
■布川の教訓に学び引野口事件の無罪判決を必ず
 現地調査に参加して
 Sさん
 十一月二四〜二五日、布川事件第一七回全国現地調査が行なわれ、片岸和彦さんと一緒に、私も七年ぶりに参加しました。
 再審開始をめざし、大詰めを迎えて行なわれる布川事件の現地調査に学び。 来年三月五日に判決が出される引野口事件はじめ、えん罪事件の取り組みに活かせれば‥‥と思い参加しました。
 二四日、全国集会では「布川事件と支援運動の歴史」がビデオ上映され、作られていくえん罪の恐ろしさを改めて実感し、怒りがこみ上げてきました。 四〇年に及ぶ支援運動の足跡は、人間愛にあふれ、共に闘う素晴らしさを伝えてくれました。 続いて、『それでもボクはやってない』のモデル、矢田部孝司さんが体験報告し、「映画が、えん罪で苦しんでいる方の励ましになればうれしい」と話されていました。
 第2部は、佐藤光政さんのコンサート。 桜井さんの獄中詩、CD「壁のうた」収録曲や千の風になって‥‥などを熱唱! 心に響き、涙を誘う歌声に癒され、励まされ、心いっぱいの元気をもらえました。
 交流集会では、片岸さんと、引野口事件の要請ハガキ協力を訴えてまわり「お母さんを必ず助け出そうね」と声援を受けました。
 二五日、小春日和の現地を歩き、桜井さんの説明でウソの自白を検証しました。 総括集会では、再現ビデオによる説明で、殺害は不可能であり、自白テープが改ざんされていたことが証明されました。 なり振りかまわず、えん罪を作り出す根っ子が、今も昔も変わらないことに、憤りを感じます。
 布川事件の担当裁判官には、名張事件の決定を棄却した裁判官が就任しています。 今こそ「無実の者は無罪の判決を」の声を強めようと、提起されました。
 N実行委員長の「有罪大好きな裁判官の心に届くような要請行動を」という呼びかけを、大事に受け止めて、片岸みつ子さんの、無罪判決にも、つなげたいと思います。
 「多くのえん罪事件を起こしていてごめんなさいをいわないのはおかしい、絶対、言わせる。」
 桜井さんの決意です。


△▼目次へ▼△


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
■第18回人間らしく働くために
 労災職業病九州セミナーin鹿児島に参加して
 Nさん
 「人間らしく働くために 労災職業病九州セミナー」は、1990年に第1回を開催し、九州各県各地で持ち回りをしてきました。 多くの労働者・労働組合が「健康を守る」という一致する課題で参加してきて運動の輪がひろがっています。
 N弁護士の記念講演「労働ダンピング〜雇用の多様化の果てに」題名からしてなんと恐ろしい内容かとしり込みしながら聞きました。
 男女雇用機会均等法や労働者派遣法、年金改正などが日本の働き方を変えて来た。 雇用の多様化、労働時間の規制緩和などで男女賃金格差は温存され、さらに長時間労働でへとへとになった。 行き着く先は、ホワイトカラーエグゼンプションが出てくる。 という話だった。
 私が、働き出した1965年から1970年代は安保も一段落し、高度成長の真っ只中で、皆上をむいて動いていた時代でした。 賃金も周りを取り巻く情勢も民主的に進んでいる時代でした。 昨年定年しましたが定年する10年前くらいからニート、パラサイト、フリーター問題が起きあれよあれという間に貧困と格差が広がったように思います。
 メンタルヘルスと労働者の分科会にいきました。 「心の病はどうしたら直る」という前に、「こころの健康つくり委員会」を発足させ、みんなにいかに浸透させるかが始まったという話が多かった。 自治体や学校の先生、病院での心の病が増えている。 忙しいところほど増えているのが実情でした。
 「K過労自殺事件」のK弁護士が「いまのようにメンタルヘルスに職場の人たちが理解していたら・・、KさんのまわりにKさんを理解してくれている人がいたら・・、Kさんは自殺していなかったのではないか!」ということばが耳に響きました。


△▼目次へ▼△


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
■会費納入と年末救援統一カンパにご協力を!


△▼目次へ▼△


 ☆「資料集」に戻る☆