救援新聞・北九州版 2006年1月15日

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 ■組合つぶし・計画倒産・不当解雇は許せない
  九州定温輸送の労働者、大いに語る
 ■選挙弾圧・大石市議事件、不当な有罪判決でる


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■組合つぶし・計画倒産・不当解雇は許せない
九州定温輸送の労働者、大いに語る


 二〇〇六年、新しい年の始まりです。 最近労働者の集まるところ笑顔の青年の一団がいます。 その中心が九州定 温輸送の労働者(建交労九州定温輸送分会)です。 いま解雇撤回を求めて裁判をはじめようとしています。 提訴を前に今までの経過と決意を大いに語ってもらいました

司会(救援会):明けましておめでとうございます。
 いよいよ一月十九日に提訴ということになり、裁判闘争が始まるのですが、定温輸送の闘いについて、裁判になる前のことから、取りまとめてお話ください。

K(副分会長):自分たちは、ローソンに商品の配送と納品をするトラックの運転手で仕事は商品の陳列までします。 店舗への到着時間も決められていて遅れたらペェナルティが科せられます。 それでスピード違反してでも時間に間に合わせようとします。 事故の第一位はスピード違反です。 このままだと自分達が死ぬか、人を殺すかもわからない。 その他有給休暇の問題とかサービス残業など労働者の権利が全く守られていなかった。 トラブルの責任は全部労働者が取らされる。 違反が重なれば免許がなくなる。 人身事故でも起こしたら刑務所に入るのも俺達労働者。 会社は全然困らない。

N(分会長):納品する店舗がありますね。 店舗から文句を言われるのもドライバー、そして会社からもドライバーが責められる。 マニュアルがあるのですけれど、その通りに作業できない状況。 時間に追われて、スピード違反もしなくてはいけないし、納品もきちんとできない。 深夜で仕事もきつい。 その中でさまざま不満があった。 文句いったら首になったり、嫌がらせもあった。

K:それで会社の金儲けより人の命のほうが大切ではないかと、労働組合をつくろうということになり、四年半前五人で組合を結成しました。

◆組合つくってよかった 知らなかったことがいっぱいわかった

司会・組合を結成してよかったと思いますか。

K:よかった。 まず第一に組合つくってものが言えるようになった。 会社のなかで「いやです」といえること。

A(監査):組合に入ったのが昨年の春。 組合のことなど全然知らなかった。 知っていく上ですごいなと思った。 自信が持てる。

O(書記次長):組合があってよかったことは有給休暇が取れたこと。 私が入ってすぐは有給休暇はとるものじゃない。 有給休暇は子供が病気になったとき、自分が入院したときの療養のためにあるのだから、満杯、三〇日ぐらいためとかないといけないと言われていた。

Y(書記長):組合つくってサービス残業とか有給休暇とかを知った。 つくってなかったらサービス残業とか何のことかわかってなかったと思う。 有給休暇とかも言葉では聞いて知ってはいるけれど、権利だと知らないから、会社から「うちの会社はないですよ」、といわれたら鵜呑みにしてたと思う。 保険にしても、うちの会社はないといわれたらそのまま信じていたのではないかと思う。 そういう面でいろいろ、わかったというのがあります。

司会・そういうことは学習会かなにかしたのですか。

K:学習会はよくした。

◆会社は徹底的に組合つぶし狙っていた

司会:組合をつぶすために今度の倒産があったと思いますか。

K:そうだと思います。

O:私は前勤めた会社で労働組合を知っていたから、会社に組合が出来た時会社に労働組合があって当然と思っていた。 上司にそう云ったら「組合のKは会社の害虫なんだから、害虫とおんなじに思われたくなければいわないことだ」といわれた。 それでだんだん組合というのはよくないものだというように考え方が変わった。
 会社は「バイトやパートにもボーナスや有給をやらないといけなくなった、社会保険もつけてやらないけなくなくなった、そのお金は社員のお金からだすしかない。 だからあんた達のボーナスはない。」と云っていた。 それで非組の人達は「組合がいらんこというから私達のボーナスが少なくなったやないの」ということでだんだん敵対してきました。 何故組合が余計なことを云うのか、というように会社は思わせる。
 私はドライバーと立場が違っていつも会社の上司と一緒にいて、資料がいろいろ流れてくるから組合の人に何度も渡してあげようかと思った。 でも結局渡せなかった。 上司が「俺達は絶対裁判しても負けない、うまく隠しとるけ」っていっていた。それが真実なのだろうと思う。そういうのはやましいことがあったということで、確証がなかなか掴めないけれど、一つ崩したらどっと証拠が出てくると思う。 どうしても崩さないといけんと思いますね。

司会:他の人で組合つくってよかったことは。

H(会計):僕はいろんな人と出会ったし、話が聞けたここと、あとはみんなと一緒です。

司会:それで今回の事件になるのだけれど、その動きは把握できていたのですか。

◆倒産は計画的に準備されていた

O・夏ぐらいからこの話しは出ていたのですよ。

司会・景気が悪かったの?

O:景気が悪いというより上司が仕事を取らなくなったり、急に仕事を切ろうとしたり、取引会社を変えたりとか、そういうことをやってきたから、事務員の中では、つぶれるねと言う話しが出ていたんです。

K:会社はつぶれないと思っていたけれど、俺たちをつぶすつもりやろうねという話はずっとしていた。

O:Kだけには会社のこと絶対言うなと言われていた。 会社は何が怖いかといったらKさんを中心とする組合の背後、だからKさんの動きに一番神経を使っていた。 私のことをスパイと思ってたでしょう。 私にビラをくれなかったから。

K:手渡したくても時間が合わなかった。 職場で他の労働者に自由に会うことが出来なかった。 たまに会えても管理職からがっちりガードされていた。

司会:どこかで監視してるのね。

O:上から見ている。 今誰がいるかみて来いとか、誰と誰と話しているかとか。

◆仲間は素晴らしい 勝利まで頑張ります 支援をお願いします

司会:いよいよ闘いが始まるわけですけれども、みなさんの決意を。

H:頑張ります。 それから皆さんのご支援お願いします。

O:いままで会社を愛し、会社生命でやってきたのにそれを裏切られた、だから会社に仕返ししたいと思って組合に入りました。 これが第一の仕返しです。 裁判に勝利するのが第二、最後には私が一番信頼していた上司を土下座させる。 それを目的で頑張ります。

Y:今まで仕事をしながら組合活動やってきたんですけれど、今から仕事もなく、厳しい裁判になると思いますけれども勝利、全員雇用を目指して更に頑張ってたたかっていきたいと思います

A:俺はこの裁判に人生かけてます。どううしても勝つ気でいきます。大勢の力を借りたいと思っています。お願いします。

K:裁判に対する思いはいっぱいある。 とりあえず今の世の中に一矢を報いたい、そして小さい子供がいるのに今回の会社の仕打ちは許せない。 俺一人ならまだしも皆がやられたことも許せない。 勝つしかないと思っている。 勝って労働組合は最後には勝つんだと世の中の人に知って貰いたい。
 そして何といっても不当労働行為なので負けられない。 勝つために頑張ります。 支援が大きくなければ勝てないと思うから甘えられるところには甘えて運動を大きくしたい。

N:ぼくもいろんな思いがある。 この四年半の組合活動は足りなかったことがいっぱいあったと思う。 しかし、ぼくら全員が不当な解雇をされた痛み、それと今の社会がそれをあたり前とするような社会に対しての怒り、今の状況を変えたいというのがまずぼくにはあります。
 あと仲間がいたので闘えるということ。 一人だったらぼくもこうはなっていなかったかもしれない。 世の中変えたい、こんな不当なことは許せないという、同じ考え、同じ気持ちの仲間がいて頑張れる。 また同じ立場の労働者、沢山いると思うのでその人たちに少しでも組合のことなど伝えらればと、そのためにこの活動を多くの人に広めていきたいと思う。 それがぼくらの勝利の道だという思いでもあるので、どんどん自分たちでも行動していきたい。
 裁判を勝利するため、僕達全員で団結して頑張ります。

司会:皆さん方の闘う姿は、北九州の労働者をとても励まし勇気付けています。 救援会も全力で支援します。 今日は本当に有難うございました


建交労九州定温輸送分会 提訴激励集会
 1月19日(木)午後2時
 福岡地裁小倉支部弁護士会館

争議支援共闘会議(仮称)結成総会
 1月19日(木)午後6時30分
 ウエル戸畑 111〜112会議室


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■選挙弾圧・大石市議事件、不当な有罪判決でる


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