救援新聞・福岡県版  2018年4月15日号

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★  目次  ★
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 ■日本国民救援会は4月7日、創立90周年をむかえました!
 ■公文書の改ざん、隠ぺい、ねつ造と再審
 ■福岡にも救援をもとめている事件はたくさんあります


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■日本国民救援会は4月7日、創立90周年をむかえました!
 日本国民救援会の前進である解放運動犠牲者救援会は、1928年4月7日、自由と民主主義をもとめる人びとにより、国家権力から弾圧された犠牲者を大衆的に救援する団体として結成されました。
 当時の日本はアジア諸国への侵略戦争反対、主権在民、生活向上、社会進歩などをもとめる国民の運動に、政府が治安維持法、特高警察や憲兵をつかって過酷な弾圧を加えていました。

 労働者農民の解放運動こそ平和と自由の使者であり、よりよき社会の曙光である。
 しかしながら社会進化のあるところ悲壮なる犠牲者あるは普(あまね)く歴史の示すところである。……吾等が茲(ここ)に解放運動犠牲者救援会を組織するに至ったのは、解放運動に於ける各種の犠牲者及びその家族を救援慰安する事を以て吾等の社会的責務と信ずるが故である。……正義と同情の人は社会進化の犠牲者並びにその家族救援のために起て!
(1928年4月7日、解放運動犠牲者救援会創立宣言より)

 それから90年、再び日本を「戦争する国」にしようと、安倍政権による9条改悪の策動が強まるもとで、「戦争をする国」にするのか、それを許さず、憲法を活かすのか、戦後最大の岐路に立っています。
 国民の共同のたたかいがかつてなく広がり、安倍政権の悪政とそれに反対する国民のたたかいが正面からぶつかりあっています。
 たたかいのあるところ、弾圧がある。 この歴史の教訓もふまえ、私たちは、国民のたたかいを守り、人権と民主主義を前へすすめるために奮闘しましょう。

創立90周年 仲間をふやし、強く大きく!


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■公文書の改ざん、隠ぺい、ねつ造と再審
 (2018.4.10 Sさん)
 財務省、労働厚生省、文部科学省、防衛省などによる行政文書の改ざん、隠ぺい、ねつ造がつぎつぎと露呈している。 安倍政権の強権・暴走政治が近代国家の根幹である民主主義や法の支配を崩壊させている。 これは「国民主権と民主主義を壊す憲法違反の歴史的犯罪」(志位和夫共産党委員長)であり絶対許されない。
 公文書等の管理に関する法律(09年7月1日施行)は、第1条で「国及び独立法人等の歴史的事実の記録である公文書等が健全な民主主義の根幹を国民共有の知的資源」であり、「国及び独立法人等の有する、その諸活動及び将来の国民に説明する責任が全うされることを目的とする。」としている。
 この法の目的は行政公文書に限られるものではない。 司法府の公文書も、立法府の公文書も、「歴史的事実の記録」がされた「国民共有の知的資源」であり、「その諸活動を現在及び将来の国民に説明する責任が全うされる」ものでなければならない。
 再審で対象とする、「有罪の言渡をした確定判決」は、公開の法廷での審理を経て宣告されたもので、それは被告人だけでなく国民にも宣告された「公文書」です。
 再審は、裁判所の「公文書」(判決)に、歴史的事実の誤りがあることを証拠で明らかにし、その誤りを是正させ、冤罪犠牲者の冤罪を晴らすとともに、「公文書」を是正させ正しい歴史的事実を後世に残すことでもあります。
 名張毒ぶどう酒事件では、奥西勝さんがぶどう酒ビンの蓋を歯で開け、ニッカリンTを入れたとした10分間の歴史的事実の誤りを、松橋事件の宮田浩喜さん、大崎事件の原口アヤ子さんは一晩の数時間の歴史的事実の誤りの是正を求めて再審請求を続けています 。裁判所の「公文書」(判決)の誤りが、警察・検察の「公文書」で、証拠の改ざん、隠ぺい、ねつ造がされたことが要因のものもあります。
 松橋事件、大崎事件では、裁判所は自らの「歴史的事実」に誤りがあることを認め、それを見直すために再審開始決定を出しました。 しかし、検察は、自らの誤った「公文書」に固執し、最高裁に特別抗告を出しています。 「公益の代表者」として許されません。
 創立90周年を迎えた国民救援会は、最大の人権侵害である戦争が、ウソとねつ造された情報と情報の隠ぺいからはじまることを体験しています。
 安倍政権の責任を追及し、退陣を求めるとともに、9条改憲NO!3000万署名を達成しましょう。

公文書の改ざん、隠ぺい、ねつ造、許さない!!
 4月6日、博多駅前で福岡県民実行委員会の「怒りの宣伝行動!」が行なわれ約30人が参加しました。
 森友公文書改ざん事件!幕引きは許さないと!「怒」と書かれた赤いフライヤーや、安倍やめろ、の退陣を求めるプラカードを手にスタンディングを行ないました。 プラカードをじっくり見る人、演説を聞くため立止まる人など、市民の関心の高さを感じました安倍内閣総辞職まであと一息。 退陣まで追い込んでいきましょう。


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■福岡にも救援をもとめている事件はたくさんあります
 できる支援は小さくても集まれば大きな力になります
 国民救援会に入会して支援しましょう!


【生活保護基準引下げ違憲訴訟】
 3月5日、福岡地裁で第11回生活保護基準引下げ違憲訴訟がひらかれ109人が傍聴しました。 原告のFさん(73歳)は、生まれつき強度の近視で苦労した生活、そのため仕事が続けられず、蓄えも出来ず生活保護をうけ、節約をしながらの厳しい生活を陳述しました。
 I弁護士は、国際人権規約に基づき本件処分が違憲・違法であり直ちに取り消されるべきである、と陳述しました。

【年金引下げ違憲訴訟】
 3月13日、原告のNさん(80歳)は、相次ぐ年金の切下げで、現役のときに思い描いていた老後とはかけ離れた現在の暮らしぶりを述べ、これからのことを考えると不安だ、と述べました。 私たちは、2013年の年金減額処分を問題としているが、「若い人も高齢者も安心できる年金制度を」と願っている。 国民が、衣食住に困らず生きていけるようにすることが国の責任ではないのかと訴えました。
 次回は7月3日

 3/12、博多駅前で、憲法25条で保障された生存権を争う2つの裁判、「生活保護基準引下げ違憲訴訟」と「年金引下げ違憲訴訟」を支援する「いかんよ貧困福岡の会」が宣伝行動を行ないました

【九州建設アスベスト】
 3月19日、九州建設アスベスト高裁期日が福岡高裁で行なわれ、原告のNさんが陳述しました。
 中央市民センターで行なわれた報告集会には192名が参加。 そのなかで、Y弁護団長は、「裁判長が代わって初めての期日。 成功した期日であったと思う。 アスベスト裁判は被害に始まり被害に終わると言われている。 その被害の実態を裁判長にわからせることができたのではないかと思う。 今日の期日で、3回先ぐらいに結審にこぎつけるのではないかと思っている。 7月に2陣の初めての期日がある。一緒に頑張ろうと報告しました。
 3月14日の東京1陣訴訟では東京高裁は、「国の責任は一人親方にも及ぶ」という画期的な判決をだしました。 九州でも一人親方救済を勝ちとりましょう。
 次回は6月11日

【JAL不当解雇事件】
 3月30日、博多駅筑紫口でJAL争議団が宣伝を行ないました。 ハンドマイクを使っての宣伝は10分ほどでしたが開始直後、若い男性が、「これって何の事件ですか」と歩み寄ってきました。 若い方なので8年前の事件を知らないのでしょうが、Sさんの説明を真剣に聞いていました。
 今年1月、JALの植木社長は労働組合との経営協議会の席上で、「私の代で解決したいと思っている」と発言しています。 いまこそ、社長発言を実行させ解雇争議を解決させましょう。
 次回宣伝 4月27日18:00筑紫口
 4月25日18:30 ウェル戸畑12階第8回総会

【明治乳業賃金・昇格差別事件】
 3月31日、博多駅前で明乳争議団が宣伝を行い14名が参加しました。
 R1ヨーグルト等の商品名がハンドマイクから聞こえると、振り返ったり、受取ったビラをじっと読んだり、と「食の安全」に対する消費者の関心の高さが示されました。
 明治HDは、2020年の東京オリンピックのオフィシャルサポーター企業として,この長年の労働争議、人権侵害をどう考えているのかをILOからも注目されています。

検察の特別抗告による引き延ばしは許さない
【松橋事件】

 2017年11月29日、福岡高検が最高裁に特別抗告。
 4月13日、最高裁に署名を提出します

【大崎事件】
 2018年3月21日、
 福岡高検が最高裁に特別抗告

【築炉じん肺訴訟】
 4/24(火)10:30 福岡地裁

【防衛大人権侵害裁判】
 4/25(水)13:30 福岡地裁

【防衛大人権侵害裁判】
 4/26(木)10:00〜16:00 福岡地裁

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