救援新聞・福岡県版  2015年7月15日号 

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★  目次  ★
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 ■治安立法を阻止しよう
  北九州総支部が盗聴法改悪法案など治安立法の学習会をひらく
 ■国会審議は総括質疑でヤマ場に
 ■「人貸し業」は戦前に逆戻り
  派遣法大改悪を参議院で阻止しよう
 ■参加をしよう、参加をよびかけよう!
 ■セクハラ・パワハラに勝利
 ■人権をまもり平和をまもる国民救援会を大きくして、
  戦争法案を廃案に追い込もう!
 ■司法の犯罪は許せない
  倉敷民商弾圧事件・・起訴後に立証資料を作成
 ■熊本・松橋事件・・燃やしたはずの無実の証拠は隠されていた
 ■鹿児島・大崎事件・・7月8日第3次再審請求


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■治安立法を阻止しよう
 北九州総支部が盗聴法改悪法案など治安立法の学習会をひらく

 北九州総支部は、6月30日、「弾圧法制学習会・学んで知って阻止しょう」を北九州地区労連の後援で開催し、67人が参加しました。
 いま、衆議院法務委員会で、盗聴法改悪、謀略・デッチあげを生む司法取引など刑事訴訟法改悪法案が審議されています。
 これらは戦争立法と一体のもので廃案にしましょう。 T弁護士・北九州総支部長が法案の内容を説明しました。
 芦屋派出所に逮捕監禁されスパイ強要されたKさんは、その後の権力犯罪責任追及のたたかいなどの経験もふまえ、「権力は信用できない、こんな危険な法律を与えてはならない」と発言しました。
 (芦屋派出所スパイ強要事件・1984年11月に発生、スパイ強要を拒否したKさんは警察の犯罪責任を追及し提訴。 1996年福岡高裁で勝訴)


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■国会審議は総括質疑でヤマ場に
 衆議院法務委員会は、7月21日、22日、24日に総括質疑が予定されており、重大な局面を迎えています。 戦争反対の国民の自由を奪い弾圧する治安立法を廃案にしょう。

強行採決を許さず、戦争法案を廃案に署名の力で憲法9条をまもろう
 憲法違反の戦争法案に対する国民世論が安倍政権を追い詰めています。 7月15日ころに強行採決する、と報道されています。 採決を許さず、憲法9条を守り抜きましょう。
 県本部に寄せられた署名は、戦争法反対が219筆、盗聴法案改悪反対が131筆と21団体署名、取り調べ可視化署名107筆などです。 また、倉敷民商弾圧事件の無罪要請署名は、禰屋裁判95筆、小原須増裁判151団体です。 中央本部と岡山県本部に送付しました。
 一筆の署名が戦争法案を廃案にし、事件勝利の大きな世論をつくる力です。 ご協力を


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■「人貸し業」は戦前に逆戻り
 派遣法大改悪を参議院で阻止しよう

 先に衆議院で採決された派遣法大改悪法案の参議院での審議が7月8日からはじまりました。 これまで「常用雇用の代替え禁止」とされていたものが、労働者を変える、部署を変えることなどで、企業は永続的に派遣労働者を使うことができるようになります。
 派遣労働者の正社員化の道をふさぎ、逆に正社員を派遣に置き換えることになります。
 派遣業者が戦前の「人貸し業」になり、労働者は生涯派遣を強いられ、いっそうの低賃金、不安定雇用、貧困と格差を生み、憲法が保障する労働の権利(27条)をはじめ幸福追求権(13条)、生存権(25条)などを奪うものです。 廃案をめざして声をあげましょう。


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■参加をしよう、参加をよびかけよう!
★【戦争法案廃案の街頭宣伝や集会】・・・短時間でも参加しょう。

 ★毎週木曜日12時15分〜天神パルコ前
 ★隔週木曜日18時〜天神ソラリアバス停前
 ★7月16日18時 大牟田市民集会 築町公園
 ★7月18日17時 宗像市集会赤間駅北
 ★7月19日17時 若者憲法デモ 警固公園
 ★7月22日18時 県弁市民集会 警固
 ★7月25日17時 八幡大集会 黒崎中央公園
 ★7月26日15時 久留米集会 くるみホール

*裁判など
★福岡市民病院Wさん雇い止め撤回裁判
 7月17日、16:30
 地裁301
*これまで7回の弁論で、病院側の雇い止めに理由がないことがはっきりしました。
 追い詰められた病院側は、労働契約法19条をもちだし、渡利さんの契約更新の期待権はない、と新たな主張をはじめました。 弁護団がこれに反論します。
★私教連・杉森学園E先生解雇事件
 7月29日、13:10
 判決
 地裁303
*13年2月に整理解雇され、裁判で解雇の必要性や解雇回避の努力など整理解雇の四要件の逸脱していることが明白になっています。 勝利判決で現職復帰をめざします。
 裁判闘争資金の物品販売「島原そうめん」1500円にご協力を!


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■セクハラ・パワハラに勝利
 上司のセクハラ・パワハラで病気になり、回復したら解雇。 Oさんは、労働組合きずなに加入し、会社に撤回をもとめましたが会社が撤回しなかったので12年に提訴、地裁で「解雇無効」の勝利を勝取り、高裁で勝利和解しました。 7月9日、報告会がひらかれました。




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■人権をまもり平和をまもる国民救援会を大きくして、
 戦争法案を廃案に追い込もう!

 7月末まで、「会員拡大月間」です。 会員拡大にご協力、ご奮闘をおねがいします。 


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■司法の犯罪は許せない
 倉敷民商弾圧事件・・起訴後に立証資料を作成

 6月12日、倉敷民商弾圧事件の禰屋裁判(税理士法違反と法人税法違反)がひらかれ、言した広島国税局の査察官は、Nさんが起訴された後に、検事から資料を渡され、税理士法違反として立証できる資料を作成するように依頼され、4カ月後に「報告書」を作成した、と証言。 検察には、Nさんを税理士法違反で起訴する時には、まだ証拠が揃っていなかったことを証言したものです。 しかし、警察は倉敷民商を弾圧するために起訴しました。 これは控訴権の乱用であり、司法の犯罪です。 引き続きご支援を


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■熊本・松橋事件・・燃やしたはずの無実の証拠は隠されていた
 6月27日、宇城市松橋町で松橋事件の報告会と現地調査が行われ72人(福岡県6人)が参加しました。 
 1985年1月、松橋町で起きた殺人事件の犯人とされたMさん(当時51歳)が着用していた衣服からも凶器の小刀からも、血がついた軍手をして乗った自転車からも被害者の血痕は検出されていません。
 Mさんを犯人とする客観的証拠はなく、「自白」だけで有罪にされ、いま再審開始をもとめています。
 「自白」によれば、切出し小刀を柄に血が付かないように、小刀の柄と刃の接合部分に布切れを巻き付け、両手に軍手を2枚つづ着用して、被害者を10数回突き刺した。
 そして、犯行後、軍手と小刀に巻いた布切れは、翌日風呂のたき口で焼却した。 着用していたジャンパー、ズボンが血の付いた部分を丹念に水洗い後洗濯機で洗濯した。 小刀の刃の部分は水洗いし付着した血を洗い流し砥石で研いだ。 警察、検察は、これを犯行当時の衣服や凶器の小刀などに被害者の血痕付着がない理由にしました。 残念ながら裁判所はこれを認め有罪(懲役13年)にしました。

無罪の証拠を隠し起訴・有罪を主張した検察の犯罪は許されない
 再審請求にあたり弁護団が熊本地方検察庁で、Mさんが燃やしたはずの布切れを発見しました。 しかも、布切れからは血痕の付着を示すルミノール反応はなく、「自白」がウソであることを証明しました。 検察は、無実の証拠を隠し、起訴し有罪を主張したのです。 権力犯罪です。
 ルミノール反応は、血液が数万倍以上薄まっても反応します。 拭きとったり、水洗いや洗剤をつかった洗濯くらいでは、必ずルミノール反応(血痕の付着があったこと)が起こります。 これは、本件発生直前に再審で死刑から無罪となった免田事件や松山事件で明らかになっていました。 警察、検察、裁判所はこれらを知っていたはずです。
 Mさんとその家族は権力犯罪の被害者です。 再審開始決定を求める署名にご協力を。


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■鹿児島・大崎事件・・7月8日第3次再審請求
 Hさんが、「あたいはやっちょらん」と再審で無罪をめざす鹿児島・大崎事件で、Hさんと弁護団は7月8日、第3次再審請求書を鹿児島地裁に提出しました。

再審のルール違反、裁判所による確定判決の変更
 今年2月2日、最高裁は第2次再審請求審の請求(特別抗告)を破棄しました。
 第2次請求審の宮崎高裁は、弁護団の証拠開示に応じ、新証拠がでてきました。 これらの証拠から弁護団は、新証拠を提出し、裁判所は、犯行を自白した2人の「自白」は信用できない、としましたが、夫と息子から犯行について聞いた、とする女性の供述が信用できると、証拠価値を嵩上げし、再審請求を棄却しています。
 そもそも、再審請求は、刑事訴訟法425条で「再審の請求は、有罪の言渡しをした確定
判決に対して」することができる。 としています。しかし、高裁宮崎支部は、「殺害の実
行犯2人の「自白」は信用できない。 しかし、家族の夫から犯行を聞いた、という供述は
信用できる」と有罪の証拠枠組みを確定判決から変更しています。
 再審請求審が確定した有罪の証拠枠組みや評価を変更し、有罪判決を維持すれば、有罪の理由は無数に広がり、再審請求人にとって再審請求が困難になり再審は「開かずの門」になります。
  裁判所が自分に都合のいいように証拠枠組みを変更することは、再審のルール(刑訴法)違反です。
 7月8日には福岡県から5人が参加しました。


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