救援新聞・福岡県版  2013年5月15日号

☆★☆★☆★☆
★  目次  ★
☆★☆★☆★☆



 ■「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」である
  「基本的人権」を“削除”する自由党憲法改悪案は歴史を逆流させるもの
  反対の声を大きくひろげよう!
 ■国民救援会に入会して、憲法の基本的人権をまもる
  「不断の努力」をともにしょう!
 ■「侵すことのできない永久の権利」を侵された事件に
  憲法を活かした判決を求めよう!
 ■裁判長をにらみ返しました
 ■「自由獲得の努力」に感謝と敬意を表し、後世に残す
  「解放運動無名戦士合葬追悼会」
 ■選挙・政治活動に対する弾圧・妨害は直ちに
  国民救援会に連絡ください


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」である「基本的人権」を“削除”する自由党憲法改悪案は歴史を逆流させるもの
反対の声を大きくひろげよう!

 安倍首相は、憲法改悪を7月の参議院選挙の争点にすると言明しました。 憲法改悪に反対するたたかいは重大な局面をむかえています。憲法改悪に反対する声をあげよう!
 自民党の「改正案」は、前文で国民主権を「人類普遍の原理」とする規定や平和的生存権を削除し、人権の制約原理を「公益及び公の秩序」を優先させるものになっています。 なによりも、国民救援会の先達のたたかいなど日本人も含む世界人類が到達した基本的人権を最高法規とする憲法97条を全面削除するところに自民党案が「戦争をする国」の憲法になることの証明です。 これは国際連合憲章、世界人権宣言に反するものです。

憲法97条【基本的人権の本質】
 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪え、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

「表現の自由」を活かし、のびのびと参議院選挙をすすめ憲法改悪を阻止しょう!
 憲法21条が保障する「一切の表現の自由」は、時の権力に対する批判の自由こそ最大限保障されるものといわれていますが、憲法21条のもとで公職選挙法や道路交通法、屋外広告物条例、国公法など様々な法律を悪用した憲法違反の弾圧が続いています。 しかし、労働者・国民の「自由獲得の努力」は、これらの弾圧を乗越え前進してきました。
 そのひとつが、昨年12月、最高裁で国公法による政治活動の一律禁止は憲法違反との勝利判決です。
 参議院議員選挙で、表現の自由、「選挙・政治活動の自由」を大いに活かし憲法改悪勢力に審判をくだそう!


東京都知事選 法廷ビラ配布弾圧事件
不起訴を勝ち取りました。ご支援ありがとうございました。
 3月27日付で東京地検立川支部から不起訴処分告知書をうけとりました。
 全国から寄せられた不起訴要請の団体署名は550団体にのぼりました。 大きく広がった支援の輪に支えられて、弁護団・日本救援会と力を合わせて勝ち取った成果を確信に、不当な干渉を許さない警戒心を持ちつつ、表現の自由・選挙の自由を守り広げるために力を尽くします。
 2013年4月11日
 三鷹UR団地 都知事選法定ビラ弾圧事件の不起訴をかちとり表現の自由・選挙の自由を守る会 会長



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■国民救援会に入会して、憲法の基本的人権をまもる「不断の努力」をともにしょう!
 いま、国民救援会は組織拡大強化、会員拡大に取組んでいます。
 4月に6人、5月に6人の新会員を迎えました。国民救援会は、人間の尊厳、人権の侵害とたたかう人とともに、憲法をまもり活かす団体です。入会して憲法をまもる「不断の努力」を一緒にしましよう。



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■「侵すことのできない永久の権利」を侵された事件に憲法を活かした判決を求めよう!
 安倍政権の憲法違反の政治に対して、司法・裁判で憲法13条、25条、27条などにもとづく判決をださせる大衆的裁判闘争を大きくすすめよう!

TNC正社員化裁判
 3月16日のマツダ派遣切り訴訟判決は、派遣労働者の実態を丁寧に調べ、派遣法違反に積極的に関与したマツダの責任を問いました。 
 この判例に従うとMさんもTNC正社員となります。 最高裁での展望が大きくひらかれてきました。 Mさんは、4月から新たな派遣先(八幡東区)に通勤しています。
 5月13日から福岡高裁でたたかう熊本・NEC重層偽装請負訴訟、広島高裁でたたかう山口・マツダ派遣切り訴訟と共同したたたかいもすすめています。

生存権裁判差戻し審
 生活保護受給者で70歳以上に支給されていた「老齢加算」の廃止決定の取消しをもとめ、2010年福岡高裁は、生活保護受給は権利であり老齢加算廃止は正当な理由がない、としましたが最高裁がこの判決を破棄し福岡高裁に差し戻しました。 安部政権が生活保護を切り下げようとしているとき、この裁判で勝利することが極めて大事になっています。 この間、みなさんから多くの署名にご協力いただきました。

九州建設アスベスト訴訟
 健康被害がわかっていながら製造、使用の規制をしなかった国とメーカーに謝罪と賠償をもとめている訴訟。 全国でたたかわれ「次は九州訴訟で東京地裁判決を乗越える判決を」と4月24日には福岡市内で「全国決起集会」を開催。
 福岡地裁への要請署名に取組みます。 ご協力をお願いします。

イワキ工業不当解雇裁判
 昨年2月、解雇無効の仮処分審で勝利したNさんとFさんに対し会社は4月から仮出社させ、一方で本訴が続けられ1年間が経過しました。 二人はこの1年間何の問題もなく勤務しました。 解雇理由は不当とした仮処分決定が正しかったことを証明しています。 直ちに解雇を撤回し職場に戻すべきです。

明治乳業争議
 26年間にわたって明治乳業と賃金・昇格差別の是正をもとめてたたかっている争議。 東京労働委員会で不当労働行為が次々と明らかになりました。 命令が間近にせまっています。 筆頭株主のみずほ銀行前(天神)で宣伝をつづけています。

<裁判等の日程表>
5月27日14:00 生存権裁判 福岡高裁
5月29日10:30 九州建設アスベスト 訴訟 地裁
5月31日14:00 原発差止め訴訟 佐賀地裁
5月31日18:30 NTT労働者を支援する会総会 農民会館
6月12日10:30 九州建設アスベスト 訴訟 地裁
6月13日13:10 田辺接見交通権侵害国賠訴訟 地裁小倉
6月14日13:00 テレ西40条(派遣)総会 中央市民センター



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■裁判長をにらみ返しました
 東海テレビのこれまでの取材をもとに名張事件の真実、奥西勝さんと救援運動など描いたドキュメント映画「約束」が4月13日から5月3日までKBCシネマで上映されました。
 鑑賞された人から寄せられた感想を紹介します。

●「人が人を裁くというむづかしさを痛感しましたが、それよりも、自分のことだけ考えて生きている裁判官を見て悲しくなりました。 上司のいうことをきけば偉くなり、きかなければ左遷される、今の日本のサラリーマン社会とひとつも変わらない。 なんの為に、誰の為に裁判官という仕事をされているのでしょうか。 あの椅子に座ると正しい判断も自分のことだけしか見えない人になってしまうのでしょうか。
 社会的弱者にも冤罪者にもかたむける目も耳も口もないのでしょうか? 歩くこともできないベットに寝ている人に手錠をかけて自殺防止というのでしょうか? スクリーンにアップされた裁判官をにらみ返しました。
 この世で生きている命、いらない命などありません。 奥西さんが心おだやかに過ごされることを願っています。 弁護士の涙を忘れることができません。 奥西さんの無実が晴れることを祈っています」(女性)

●「20代の青年をふくめて5人で観ました。 途中、涙が何回となく流れました。 国家権力の非情さ、裁判官の非人間性に大きな怒りを感じました。」(男性)

●「映画『約束』には感動しました。 よくぞ、この映画をつくってくださったと国民救援会や監督さん、出演者の方々には感謝、感謝です。 ぜひひとりでも多くの方に観ていただきたいです」(女性)

●八王子医療刑務所に収監されている奥西さんが5月2日深夜に一時危篤状態になりました。 現在は小康状態を取り戻しましたが予断を許さない状況だそうです。
 最高裁に、一日も早く再審開始をもとめるハガキを出してください。
宛先 〒102-8651 千代田区隼町 最高裁判所第一小法廷 裁判長 櫻井龍子 殿
要請文 名張毒ぶどう酒事件の死刑判決の有力な証拠とされた、王冠の歯形、毒物もニッカリンTはこの間の再審請求審で証拠価値がなくなっています。 無実の人を見殺しにすることは人間として許されないことです。 最高裁が直ちに再審開始決定をだされるよう強く要請します。

大崎事件、高裁宮崎支部での逆転再審開始決定をめざし大大会ひらかれる
 4月27日、宮崎市で「鹿児島大崎事件4・27再スタート大集会」がひらかれ北九州から5人、福岡から2人の7人が参加しました。 集会は宮崎県と九州各県から203人が参加して高裁宮崎支部での再審開始をめざすことを確認しました。
 宮崎県本部は毎週火曜日に宣伝行動に取組んでいます。 新しい署名もできました。 署名を集めて高裁宮崎支部に要請にいきます。




★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■「自由獲得の努力」に感謝と敬意を表し、後世に残す「解放運動無名戦士合葬追悼会」
 国民救援会は、1928年4月「労働者農民の解放運動こそ平和と自由の使者であり、よりよき社会の曙光である」(創立宣言)として結成されました。 その解放運動に参加された方々に感謝とい敬意を表したたかいを引き継ぐことは創立意義にかかわる大事な行事です。 今年、第66回解放運動無名戦士合葬追悼会に参加された人の感想を紹介します。

●「第66回解放運動無名戦士合葬追悼会に参加させていただきました。 故人は長い間一途に中小業者の生活を守る運動に携わってきました。 合葬された方々は、各々立場や分野は違っても、同じ志をもっておられ、ご一緒に眠れることを喜んでいると思います。 遺影を掲げての葬送行進と墓前での献花は、私にとって忘れられない感動の一日となりました。」
(八幡西区 Mさんのご遺族)

●「今年の2月、共産党と国民救援会よりおばあちゃんが3月の追悼会に合葬されたので、参列しませんか、とお誘いがありました。 義母が無名戦士として祭られることに大変光栄に思っています。 今回、追悼会の後の懇親会で無私の精神でこの運動をされている方々に大変興味をもちました。 この際、国民救援会に入会したいと思います。」
(若松区 Kさんのご遺族)

●「厳粛な会場で一人ひとりの名前を読み上げてくださり国民救援会の歴史を重ねた心意気が私どもには確かに響きました。 日本の平和、民主主義ひいては市や町の細部に渡って同じ想いの方々が全国でこんなにも頑張っていらっしゃるのだなあ、と心強く、夫をその一員に加えて下さったことを深く感謝申し上げます。 写真やご報告ありがとうございました。 まだ見ぬ世界での夫に大切なお土産話しをと胸の熱くなる想いです。 私の願いは嘉麻市で失った一議席をなんとしても取り戻すことです。」(嘉麻市 Sさんのご遺族)

●「立派な追悼会をしていただきTもよろこんでいることと思います。 一人ひとりの名前を読み上げていただき、全国の皆様の仲間に入れていただき、Tも『本当に頑張った』と実感いたしました。 本人にしてみればまだやり残したことが多くあった事と思いますが・・・。 出来れば折にふれ青山の『無名戦士墓』を訪ねたいと思います。 ありがとうございました。」(大牟田市 Tさんのご遺族)

●「追悼会に遺族として参加しました。 妻は病院で死去後、九州大学の白菊会に検体しました。 したがって葬儀もしていませんので、今回の追悼会は妻の葬儀として感激しました。 妻も希望していましたので満足していることと思います。」
(博多区 Hさんのご遺族)

第8回福岡における解放運動無名戦士合葬追悼会のご案内
6月9日(日)13時〜16時 ふくふくプラザ502
どなたでも参加できます。 北九州追悼会は9月29日に開催します。




★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■選挙・政治活動に対する弾圧・妨害は直ちに国民救援会に連絡ください


★▼目次へ▼★


 ☆「資料集」に戻る☆