救援新聞・福岡県版  2011年7月5日号

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 ■憲法と人権保障の衰退を許してはならない
  たたかう人たちとともに人権の保障と権利の実現をめざそう!
 ■会員拡大にお力添えをお願いします
 ■傍聴、署名、集会や宣伝行動などに参加しょう、参加をよびかけよう!
 ■みなさん ありがとうございました


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■憲法と人権保障の衰退を許してはならない
 たたかう人たちとともに人権の保障と権利の実現をめざそう!


生存権裁判

【世界人権宣言 第25条1】すべての人は、衣食住、医療及び必要な社会的施設等により、自己及び家族の健康及び福祉に十分な生活水準を保障する権利並びに失業、心身障害、配偶者の死亡、高齢その他不可抗力による生活不能の場合は、保障を受ける権利を有する
 ★全国各地でたたかわれている生存権裁判でただひとつ勝訴している北九州・生存権裁判の原告団、弁護士、支援する会は、福岡高裁勝利1周年の6月13、14日、厚労省や最高裁へ要請行動をおこないました。
 この行動にK県本部副会長・北九州総支部事務局長が参加しました。 最高裁では調査官が事件を検討しますが、北九州の事件を担当する調査官は、敗訴して上告された東京生存権裁判も担当します。
 福岡高裁の勝利判決を守り抜くために、最高裁に「憲法や人権宣言をまもれ」の声を署名にして送ろう。

明乳争議団、TNC正社員化M裁判
【世界人権宣言 第23条】2 すべて人は、いかなる差別をも受けることなく、同等の勤労に対し、同等の報酬をうける権利を有する。
 ★26年にわたって労働組合活動を理由とした賃金・昇格差別の是正をもとめてたたかう明乳業争議団は、解決にむけた取組みをつよめています。 6月11日、福岡原告団(3氏)は、都労委での反対尋問対策会議を菊池紘弁護士(自由法曹団団長)らの参加でひらき、24日には本社前の抗議行動に呼応して九州本部前で宣伝行動をおこないました。
 ★TNCに正社員化をもとめているMさんの裁判は、6月1日、大法廷を満員にした傍聴者のなか、MさんがTNCの職員と同じ仕事をしながら賃金など格差が大きいことなどを証言しました。 今回で証拠調べが終わり、あとは、結審、判決と大詰めです。
 Mさんは、6月19,20日、裁判勝利をめざす全国交流会(熱海市)に参加し、たたかいを交流するとともに、裁判所への要請署名への協力を訴えてきました。
 なお、全国交流集会には北九州第一法律事務所の弁護士も参加。

自由ヶ高校不当解雇事件
【世界人権宣言 第23条】
1 すべて人は、労働し、職業を自由に選択し、公正かつ有利な勤労条件を確保し、及び失業に対する保護を受ける権利を有する。
4 すべて人は、自己の利益を保護するために労働組合を組織し、及びこれに加入する権利を有する。
 ★ I先生事件、莫大な資産があり解雇の必要性もないのに整理解雇を強行した学園に解雇の取消しを求めています。 地裁、高裁のこれまで確立された「整理解雇四要件」み時反する不当判決を最高裁で取り消させ、逆転勝訴めざしています。
 ★ M先生事件、I先生の不当解雇に労働組合を結成してたたかったことで学園の上告の棄却を求めています。

国公法弾圧事件
【世界人権宣言 第19条】すべて人は意見及び自由を享有する権利を有する。この権利は、干渉を受けることなく自己の意見をもつ自由並びにあらゆる手段により、また、国境を越えると否とにかかわりなく、情報及び思想を求め、受け、及び伝える自由を含む
 ★いま、二つの国公法弾圧事件が最高裁にかかり、違憲・無罪を勝ち取り、民主主義を一歩前にすすめる大きなチャンスが訪れています。
 ★レッド・パージ被害者の国賠訴訟に対する神戸地裁の不当判決、君が代起立処分裁判への最高裁の一連の判決は、裁判所の後進性を示す極めて不当で許されないものです。
 「「日の丸・君が代」の強制浸透は、憲法と人権保障の衰退を表している。教育現場でも、法廷でも、そして社会全体においても、この危険な動向に歯止めをかけなければならないと思う。」(澤藤統一郎弁護士・しんぶん赤旗6月21日より)
 「仙台・北稜クリニック事件」学習会に35人が参加 6月18日、若松区の学習会では、Kさんらが講師となって、事件の内容と守大介さんの無実を学習しました。


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■会員拡大にお力添えをお願いします

 5月、6月と10人にご入会いただきました。 入会をよびかけましょう。
 会費の納入、夏期募金にご協力ください。


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■傍聴、署名、集会や宣伝行動などに参加しょう、参加をよびかけよう!
★押し紙訴訟・M裁判

 7月08日(金)13時30分〜 第一回控訴審
 高裁
 地裁の不当判決をなんとしても高裁で取消させ、逆転勝訴のために多数の傍聴を
★北九州いしずえ会 芦屋釜の里旅行
 7月10日(日)
 小倉駅KMMビル9時30分集合
★在日コリアン高齢者無年金国家賠償裁判
 7月25日(月)15時 福岡高裁
★第6回福岡における無名戦士合葬追悼会
 7月10日(日)13時〜ふくふくプラザ601
 よりよき社会をめざして活動された故人に感謝と敬意を表する追悼会です。


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■みなさん ありがとうございました
無実勝ちとりこんなに気持ちが安らぐとは・・
桜井昌司

 皆さん、勝ちました!
 無罪です。
 あの日から日ごとに安らかな気持ちになっています。 総てを再審実現にと集中して頑張ってきた月日は、何時も何かに追われているようでした。 心の中に修羅を抱え込んでいるみたいに、急ぎ立てられ、突っ走って来ましたが、それらが消えて安らぎがあったのですね。 忘れていました。 全く検察の証拠隠しにふれないなど、判決内容には問題があります。 しかも、弁護団には判決要旨の交付さえも渋った裁判長が、判決言い渡し直後、検察官には密やかに判決「草稿」を渡していたことが暴露されるなど、裁判の信頼性を疑わせる事実も明らかにされました。 これらは国賠裁判で追及しますし、新しい目標を得た思いになっていますが、今後の闘いは、それとして、今は素直に利は喜んでいます。喜びたいと思います。
 長いながい43年7カ月でした。 この勝利は、私を支えてくださった皆さんが存在しなければ有り得ませんでした。 ご支援くださった皆さんに、心から感謝申し上げます。有難うございました!
 この闘いの半ばに亡くなられた先生やご支援の皆さんを思いながら、私は自分の幸せを噛みしめています。 皆さんの善意を知らなければ、今の私は存在しません。皆さんへのお礼は、今後の私の生き方でも致したいと考えています。
 警察と検察、それに裁判にある問題。それゆえに泣かされている沢山の冤罪仲間の存在を社会に知らせるために、自分の全能力を使って活動します。 何をするか、どうか皆さん、今後の私をお見守りください。楽しみにしていてください。
 本当に本当に長い間、有難うございました。


40数年の長い道のり回想して喜びに浸っています
杉山卓男

 強盗殺人犯、その汚名が晴らされる日の朝8時30分、小雨降るなか私は家を出た。 行く先は近くのファミレス「サイゼリア」。 この駐車場にたくさんの報道陣が私を待っていた。 判決を迎えるに当たっての心境等を聞かれた。
 その後、日テレの車で上野に向かった。 上野から土浦までの車中では、元毎日放送の里見さんと一緒になり四方山話をして過ごした。 土浦駅から裁判所前での取材と進行し、いよいよ判決言い渡しのため法廷に入った。
 「主文、強盗殺人については無罪」。 当然のことを当然の宣告、ホッとした。 その余の暴行事件等については、懲役2年、執行猶予3年。 若気の至りで犯した罪を反省する。 その後、判決文の朗読。 私がもっとも注目している自白の任意性について、裁判所は、「任意性に疑いがあることを払拭できない」と。 全体的にあいまいな判決。 この布川事件は何故起きたか、検察の証拠隠しであることは明々白々なのに、一切触れなかった判決。 裁判所の誤りについても何も言わなかったことに不満だった。 最後に謝罪はいらないけれど、「何か一言あるか」と問いかけて欲しかった。
 裁判所の門のところでは、支援してくれている沢山の人たちが、「バンザイ、バンザイ」と喜んでくれていたことが、せめてもの救いだった。 この40数年の長い道のりを回想して、一応本当に一応喜びに浸っている。
 支援者のみなさん、弁護団の先生方、本当にありがとうございました。 そしてお疲れ様でした。


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