救援新聞・福岡県版  2009年10月15日号

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★  目次  ★
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 ■福岡県本部第43回大会ひらく
  新しい情勢のもと、人権と民主主義をまもる運動を大きくすすめよう!
 ■県本部大会の発言から

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■福岡県本部第43回大会ひらく
 新しい情勢のもと、人権と民主主義をまもる運動を大きくすすめよう!

 日本国民救援会福岡県本部第43回大会は、10月6日、小倉北区において50人が参加してひらかれました。 O副会長が開会のあいさつをおこない、議長に北九州総支部常任委員のFさんを選出。 Y県本部会長が「新しい情勢が生まれた。 たくさんの事件がたたかっている、裁判員裁判もはじまった。 国民救援会の役割は大きくなっている。熱心な討論を願います。」とあいさつしました。
 来賓の自由法曹団福岡支部弁護士、福岡県労連副議長、日本共産党福岡県委員会副委員長、国民救援会中央本部事務局次長の各氏から、激励のごあいさつをいただきました。 また、県内の労組、民主団体、全国の救援会から26通の、メッセージをいただきました。ありがとうございました。
 大会は、S事務局長の議案提案、K会計監査の監査報告のあと、17名が発言。議案と特別決議を採択し、役員を選出しました。

特別決議
(1)葛飾ビラ配布弾圧事件 判決日を延期し、大法廷において口頭弁論を求める要請
(2) 国公法弾圧の堀越事件と世田谷事件の無罪要請
(3)布川事件と名張事件の再審開始要請


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■県本部大会の発言から(順不同)
★判決が間近です。いっそうのご支援を

△ 自由ヶ丘高校不当解雇事件

 判決 11月5日 13時10分
 地裁小倉支部
 07年3月、家庭科のI先生が整理解雇されたことで労組を結成し、Iさんの職場復帰をもとめたところ、学園は不当労働行為を重ねたうえ、08年3月に懲戒解雇。 同年7月に仮処分で勝利。 ところが学園は普通解雇で二度目の解雇。 (Mさん)

△ 春日病院不当解雇事件
 判決 11月17日 13時30分
 地裁小倉支部
 病院は、私を攻撃する匿名の手紙が届いたと、退職を強要。 拒否するとなれない厨房へ配転。 配転の取消しを労働審判に申し立てた。 すると病院は、数年前に患者さんに虐待をした、とありもしないことを理由に懲戒解雇した。 全国の救援会から署名が届いている。 感謝しています。(Tさん)

★負けてたまるか、高裁で必ず勝利を
△ 九州定温輸送不当解雇事件
 第一回控訴審10月29日10時
 高裁
 6月の判決は、九州定温の親会社のワイケーサービスに会社の清算は違法として慰謝料の支払を認めたが、雇用の責任は認めなかった。 不当判決です。 5人の組合員は、今日(10月4日)は上部組合の大会、10月6日〜7日には、本社要請・宣伝、埼玉りそな銀行要請、会長・社長・相談役付近宣伝など首都圏総行動を行います。(Kさん)

△ 生存権裁判
 第一回控訴審12月14日13時30分
 高裁
 政権が変わって、母子加算については廃止が言われているが、老齢加算については問題になっていない。 高齢になればそのための特別な出費があります。 憲法25条を守らせるためにご支援をお願いします。(Yさん)

△ 自由ヶ丘高校I先生不当解雇事件
 次回裁判10月21日11時
 高裁
 07年3月に学園は生活文化科の廃止を理由に井上先生を整理解雇。地裁で、整理解雇の必要要件がなく解雇権の濫用が明白になったのに、08年12月不当判決。直ちに控訴して、高裁で勝利をめざしています。(Mさん)

△ 読売新聞・押し紙訴訟 S裁判
 次回11月17日13時30分
 高裁
 89年、読売新聞社から販売店の店主を要請された時、1000部の押し紙を切ることを条件に引き受けた。 しかし、読売が約束を守らなかったので、営業が行き詰まり廃業した。 その損害賠償をもとめて提訴したが地裁では敗訴。 高裁も次回が結審です。 ご支援を。 ほかにMさん、Hさんが地裁で争っています。 救援会の人たちに傍聴にきてもらって心強い。 みなさんの支援を背中で感じながらがんばります。(Sさん)

△ 大野城まどかぴあ雇い止め解雇事件
 9月10日、地裁で不当判決。 判決は、私の主張を検討した様子がない。 2人に一人が非正規労働者の現状のなかで、一方的な解雇は許せない。 これでは安心して働けない。 直ちに控訴しました。 高裁で勝利します。 まどかぴあでの仕事は私の生きがいでした。 がんばりますのでご支援をよろしくお願いします。(Iさん)

★今年中の勝利解決をめざす 明乳争議
 明治乳業が70年代からはじめた不当労働行為、賃金・昇格差別に対し85年に市川工場の労働者が是正を申し立てた。 その後、全国9事業所32名がつづいている。 明治製菓と合併した今年中に必ず勝利解決したい。 私も都労委で証言しました。 東京高裁は、「控訴人らの主張を妥当すると見る余地はある」と差別を認めています。(Gさん)

★レット・パージとたたかい60年
 大正14年生まれで84、5歳。 九電の前身日本発送電の技術者、戦後、電産労組の役員3年。 1950年8月26日レット・パージで首切られた。 切られた後10年間、復職闘争の裁判で各地のオルグ、その後就職しましたが、レパとのたたかいはずっとつづけてきました。 昨年10月、日弁連が政府・関係企業に救済を勧告した。 福岡県でも10名が弁護士会に申し立てている。 レパは、思想差別の人権侵害であり平和憲法を犯す事項です。 しかし、レパの仲間はみな80歳以上で、力不足を感じています。 これからもよろしくお願します。(Fさん)

★TNCは派遣法に基づき正社員化せよ
 テレビ西日本(TNC)の子会社の派遣社員から、TNCの番組を送出・送信する仕事(国家資格がいる、総務省届け業務)に9年間も派遣されているTプロのMさんの正社員化をもとめる第一回の裁判が9月2日におこなわれ、宮崎さんは「私に支払われる賃金は部局の物件費。 鉛筆などの消耗品と同じで消費税が支払われている。 これこそが派遣労働者がどんな扱いを受けているかを如実に示すもの。」と陳述。 傍聴に84人が駆けつけてくれた。 次回裁判は10月14日14時 福岡地裁(Iさん)

★人権侵害の税務調査 福岡税務署は謝罪せよ
 中央区で小さな中華料理店を経営するSさんは、奥さんのお母さんが中国残留邦人であったため、20年前、夫婦で日本に移住し、苦労を重ねながら数年前に夢だった自分のお店を持ちました。 昨年11月、福岡税務署は調査日を奥さんと電話で約束。 しかし、約束日の前日に税務署員二人が来て、「奥さんは今日の調査を了承している」とウソをついたうえ、帳簿類を出すよう要求。 Sさんが「帳簿は奥さんに任せているのでどこにあるかわからない」と答えると、子ども部屋や夫婦の寝室まで家中を探して回った。 店に移動してからも、店の引き出しを勝手に開け、午後6時にお客がきても調査を続行し営業を妨害した。 この人権侵害の調査に対して「不当な税務調査とたたかうSさん夫婦を支援する会」を結成し税務署に謝罪と再発防止を求めています。(Tさん)

★裁判員裁判の傍聴と住基ネット裁判
 福岡地裁での2番目の裁判を傍聴した。 後半前の争点整理にでていなかった、と異議がだされたが公判前争点整理は問題がある。 大きなモニターがあるのに傍聴席からは見にくい。 工夫すべき。 住基ネット裁判は、今年3月に最高裁で不受理となった。個人情報を国が一括管理することの危険性を皆で考える必要がある。(Nさん)

★爪ケア事件にみなさんのご支援を
 07年6月、八幡東病院で「つめはぎ」虐待、などとマスコミが大騒ぎしました。 しかし、それは、「爪ケア」に無理解の病院理事者が調査することなく一方的に発表したもの。 マスコミが大騒ぎするなか、07年7月Uさんは逮捕された。 裁判のなかで、Uさんの行為は「爪ケア」であり「つめはぎ」ではないことが明らかになりましたが、地裁での判決は、Uさんの行為は「爪ケア」の行為だが、Uさんは自分の楽しみで爪を切っているので「傷害罪」にあたる、として有罪判決をだしました。 判決は、「いいことをしている、しかし、動機が不純だから有罪」というようなものです。 判決は、介護の職場に大きな影響をあたえます。高裁で勝利するために、ご支援をお願いします。(Yさん)

★園長を解雇された 仮処分を提訴します
 今年の5月に突然、保育園の理事会から定年だから、と出勤を阻止された。 その後、昨年赤字をだした、暴言をはいた、とかの理由で園長を一方的に解雇されました。 保育園創立から園長を勤めてきました。 今回の解雇は納得できないので、これから仮処分を提訴して、真実をあきらかにしたいと思っています。 よろしくお願します。(Kさん)

★県本部は久留米市に支部結成の努力を
 久留米市は、県内第三の大きな都市であり、いまたたかっている「押し紙」裁判は、久留米方面の販売店が原告になっている。 そんな久留米市に救援会の支部づくりの努力をしていない県本部常任委員会は問題だ。 久留米市には、私の友人もいるので支部づくりには協力したい。(Tさん)

 そのほかに、県人権連のUさんが11月29日、志免町民センターでひらく、「第31回福岡県人権問題研究集会」について、O副会長が労働争議と救援会の役割について、S事務局次長が裁判支援について発言されました。


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