救援新聞・福岡県版  2007年6月15号

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★  目次  ★
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 ■公選法弾圧・大石市議事件・高裁判決は9月7日に
  「結審公判に300人」
 ■自衛隊の国民監視は憲法違反
  怒りをこめて抗議する、直ちに中止せよ。
 ■参議院選挙をのびのびと7月5日公示、7月22日投票
  弾圧・妨害などの情報はただちに救援会へ
 ■会員拡大集中期間(6月〜7月)
 ■テレビ朝日「ザ・スクープスペシャル」でえん罪・引野口事件を放映
 ■裁判勝利をめざす全国交流集会で訴え
 ■九州定温輸送分会の解雇撤回闘争を
  支援する会総会に参加しょう!
 ■裁判傍聴のお願い
 ■事件支援の夏期カンパにご協力ください
 ■果敢に権力側を裁き続ける大石事件最終公判
  福岡高裁での最終弁論を視いて、聴いて、声をだして


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■公選法弾圧・大石市議事件・高裁判決は9月7日に
 「結審公判に300人」

 5月30日、公選法弾圧・大石市議事件の第5回公判がひらかれ、弁護団が最終弁論をおこない裁判は結審しました。 判決は9月7日午後1時30分に決まりました。
 公判には、16都府県から300人が駆けつけ、無罪をもとめる熱気が裁判所を包みました。 参加したOさんから、公判の感想が寄せられました。 裏面をお読みください。
 みなさんの大きな力を貸してください
 公判後にひらかれた全国集会では、弁護団や各県の代表、地元豊後高田市の代表などが、逆転無罪判決を勝ちとろう、と決意を表明。 大石さんは、「みなさんの大きな力を貸してください」と訴えました。
 無罪を求める世論がカギです。 世論を裁判所に届ける活動が署名です。 裁判まで引き続き署名活動に力を貸してください。


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■自衛隊の国民監視は憲法違反
 怒りをこめて抗議する、直ちに中止せよ。



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■参議院選挙をのびのびと7月5日公示、7月22日投票
 弾圧・妨害などの情報はただちに救援会へ

 日本の将来にとって、とりわけ憲法改悪を阻止するうえで極めて重大な意味をもつ参議院選挙が激しくたたかわれています。 弾圧、干渉、妨害には毅然とたたかい、ただちに関係組織と救援会に連絡ください。 弾圧を許さず、のびのびと選挙活動をすすめよう!


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■会員拡大集中期間(6月〜7月)
 会員を増やそう!救援会を大きくしょう!



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■テレビ朝日「ザ・スクープスペシャル」でえん罪・引野口事件を放映
 6月10日、テレビ朝日系列で、えん罪・引野口事件が全国放映されました。 マスコミが、えん罪事件として関心を示しはじめました。
 ビデオを見る会などひらき、無罪を求める署名を集めよう。

検察の主張が崩れる。片岸みつ子さんの無罪が明白に
 弁護団の立証によって、遺体の首の傷は、刃物による刺し傷ではなく、火災による損傷であることが明白になりましたが、検察官は、5月2日に再鑑定と鑑定人の尋問をおこない、刃物による刺し傷との主張を繰り返しました。 これに対して、6月4日M秋田大学教授、6月11日S山形大学教授に弁護側が再尋問し、病理学からも、法医学からも、火災による損傷であることが改めて証明され、片岸さんの無罪が明白になりました。

▲学習会   6月16日(土)13時 宗像市日の里コミニティセンター


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■裁判勝利をめざす全国交流集会で訴え
 6月8日、9日に、第17回裁判勝利をめざす全国交流集会が熱海市でひらかれ、県内から、引野口事件・片岸みつ子さんを守る会の片岸和彦さんや九州定温輸送分会のKさんら6名が参加しました。 片岸さんは刑事事件の分科会で、Kさんは、労働事件の分科会でそれぞれたたかいの現状を報告し、支援を訴えました。
 また、Kさんは、全体会で参加した労働事件を代表して、争議の勝利と憲法改悪阻止をめざす決意を表明しました。


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■九州定温輸送分会の解雇撤回闘争を
 支援する会総会に参加しょう!

 「支援する会」が結成されて1年が経過しました。 裁判も、本格的な審理がはじまりました。 解雇撤回のたたかいをバックアップする「支援する会」の強化がもとめられています。 誘い合って参加し、第2回総会を成功させよう!

と き:6月23日(土)18時30分〜
ところ:ムーブ 5階大セミナーホール


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■裁判傍聴のお願い
△県同教違法公金支出返還訴訟
 6月18日13時10分
 福岡高裁501
△生存権裁判
 6月27日13時30分
 福岡地裁301
△九州定温輸送分会裁判
 7月 5日10時
 地裁小倉支部


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■事件支援の夏期カンパにご協力ください


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■果敢に権力側を裁き続ける大石事件最終公判
 福岡高裁での最終弁論を視いて、聴いて、声をだして

 福岡・元公選法弾圧事件被告 Oさん
一 大石さんの凛とした美しさ
 裁判闘争は、実に面白い。そして、実に楽しい。人間ドラマがいっぱい詰まっている。
 権力の悪質さを逆に裁きつづける痛快さがある。 「被告」という大石忠昭さんの凛とした姿が美しい。検察側の常に俯いているしょぼくれた惨めな姿が観れる。 これは、去る5月30日の大石事件最終弁論公判に参加しての私の一言感想だ。

 福岡高裁の501号法廷は、108人した入れない。 法廷の外にも、中庭にも、近くの市民センターにも、参加した人たちがいっぱいで、300人は超えているようだ。 生まれてからこのかた、くじ運の悪い私は、傍聴席の抽選に当るはずがない。 だから、法廷のロビーにず〜っと待ち続けていた。 主任弁護人の河野弁護士の弁論が聞けなかったことが残念でならない。
 1時半から始った弁論は、丁度1時間ほどで休憩に入った。 これを幸いに「交代してください」とお願いして、傍聴券を譲ってもらった。 後半は2時55分からだ。 私は、すぐに法廷に入って、最前列のど真ん中に陣取った。 メモノートを準備し、バックの中のお茶を啜って、万全を整えた。

二 私は、この裁判の主権者だ
  私は、「傍聴人」ではない。 裁判官や弁護人や被告の言うことを、「傍ら」にいて、おとなしく「聴かせてもらう」ために、駆けつけて来たのではない。私は、大石さんを悪質なやりかたで弾圧した警察・検察側、それに大石さんに酷い有罪判決を出した大分地裁の裁判官どもを、裁くために駆けつけたこの国の主権者だ。 だから、裁判官や弁護人や警察官と対等でこの公判に参加している心算だ。
  いよいよ後半の法廷が開いた。 3人の裁判官に9人の弁護団、一人の検察官、被告の大石さん。 被告席には手が届くほどの距離だから、大石さんに「共に闘いましょう」と握手した。 主任弁護人のK弁護士と目が合った。 私は微笑んだ。 K弁護士も微笑んで返してくれた。 今から丁度30年前、この同じ501号法廷の大石さんが座らされている被告席に、私は座らされていた。 その時の主任弁護人が、この大石事件の主任弁護人でもある。 二十代後半から12年もの間、闘い続けた同志の間柄だ。だから、いろいろなことが蘇ってくる法廷だ。

三 自由とは、自己決定権の自由のことである
  弁論がはじまった。大石さんへの大分地裁判決は、大石さんを戸別訪問、文書、事前運動などの違反として認定し、罰金15万円、公民権停止3年という酷いものだった。  私は、38年前に「戸別訪問違反」として弾圧されたが、罰金5千円だった。 交通違反よりも軽微だった。 大石さんの活動と殆ど変わらない内容なのに、罰金は30倍、それに豊後高田市議会議員を剥奪するための「公民権停止3年」とは、あまりにも酷すぎる。
 だから、弁護団は、「百歩譲って、形式犯と認めても、一審判決はこれまでの判例からも著しく逸脱している。 刑法論理からも極めて間違っている」と展開しながら、「戸別訪問の弊害」論という抽象論で、言論表現の自由を縛ることは、選挙活動の実際や国民の常識観に無知で、国際自由権規約などに大きく反している」という風に詰めだした。 「自由とは、自己決定権の自由に属する」のであって、「それを法律で縛るなどは国際司法上からもあまりにもおかしい」と畳みかけた。
  私は、「そうだ!」「そのとおり!」と間髪をいれず大きな声をだした。

四 正義を法律で罰すれば、この世は闇だ
  奈良から来たというS弁護人が、「大石さんの家は100年を超えるような家だけれど、鍵を掛けたことは一度もない。 いつでも市民のみなさんから声を掛けられ、自由に出入りができるように、徹底した住民奉仕の模範的な議員だ。 裁判官も大石さんのホームページを覗いて欲しい。 大石さんの活動や人柄が一目瞭然だ」みたいな弁論をすると、私だけでなく後ろの方からも「そうだ!」という声が一斉に出た。 今日の参加者は主権者になっているぞ、退廷を命じられる寸前で静かにするから、頃合を良く分かっている人たちだ、と嬉しくなった。
  大阪から駆けつけたというU神弁護人は、「法律の目的は、正義を護らせることだ。この事件は、大石さんの正義を罰しょうとしている。 法律の目的に反する、特異な事件だ」として、警察の尾行などの異常な狙い撃ちを告発しつづけた。そして、「裁判官は、国内の法律だけを看るだけではなく、世界の人権問題から良く判断すべきだ」ときっちりと要求した。 何と胸のすく弁論だ。「そのとおり!」という多くの声があがった。 だれでも納得のいく内容と雰囲気に、廷吏さえ何も制止できないほどだった。
  裁判官は、「被告」の大石さんの最終陳述を認めなかった。 大石さんは、陳述内容を文書にして裁判官に直接手渡した。 「私は、何も悪いことはやっておりません。 2月にトップ当選したばかりの議員です。 住民奉仕の活動がこれまで以上にできますように、裁判所の無罪判決の英断を強く要求します」とう趣旨の発言で、後半を締め括った。 一躍拍手が法廷外にも響くようだった。

五 高裁へ、足音高く、声高く
  判決は、来る9月7日午後1時30分に決定。現在の7万署名を10万に押し上げる運動、毎週の全国からの高裁への要請行動も決定。 はがきや文書での通信要請活動、あちこちで大きな声をだしての宣伝なども提起されるだろう。 とにかく、私たち庶民の声や文字や足音が、裁判長らにすっきりと見えるようにすることが極めて大切だ。
  判決の内容は、実は私たち庶民の手で書くものだ。 裁判所が、私たちと同じ手と頭を持つように、最後までねばり続けることだ。

 実に、面白く、楽しかった。 内容の面白さに、モ・ベ・ヒが見事に団結した楽しさ、主権者になった多くの「傍聴」者・・。 2007年5月30日、私にとっても素晴らしい一日であった。
 (2007年6月3日朝 記)


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