救援新聞・福岡県版  2007年3月5号

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 ■はげしくたたかわれているいっせい地方選挙
  大牟田市で後援会の街頭宣伝に警察が干渉
 ■合葬追悼募金にご協力をお願いします
  第60回解放運動無名戦士合葬追悼会に県内から42名の合葬が決定
 ■不当な検察の補充立証、「後だしじゃんけん」は許されない
  えん罪・引野口事件
 ■大石忠昭さん、10期目もトップ当選
 ■5名の解雇撤回を求める建交労九州定温輸送分会のたたかいにご支援を
 ■解放運動無名戦士合葬追悼会を考える


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■はげしくたたかわれているいっせい地方選挙
 大牟田市で後援会の街頭宣伝に警察が干渉

 2月25日(日)午後から、大牟田市で一番人通りの多い、ゆめタウン前で、日本共産党女性後援会が20人ほどで宣伝活動をひろげていると、私服警察官2人が近寄ってきて、市議会議員に「これは事前運動にあたる。 候補者の名前をいっているし、名前の入ったのぼり旗を立てているから」といった。 市議会議員が抗議すると、警察官は、これは事前運動だ、と繰り返したうえで、「今回は警告にとどめておく」といって立ち去った。
 宣伝行動は、その後しばらく続けられたが、終わるまで警察官3人(遠くにもう一人いた)は、近くでじっと様子を見ていた。 カメラで写真もとっていたようだ。 また、録音もしていた。(大牟田支部  永尾廣久支部長の報告)
 中央本部によると、神奈川県では、県、横浜、川崎、小田原などの選管が、立候補予定候補者に、「告示前の街頭演説で氏名を表示したのぼり旗使用は公選法で禁止されている」と通知を送りつけている。 街頭宣伝を事前運動の取り締まり対象とする動きは全国的なものではないか、といっています。
正々堂々のびのび選挙をすすめる学習会をひらき、旺盛な選挙政治活動をすすめよう!

1、 小人数、短時間のミニ学習会を
 地域や職場で、行動の前に、会議の合間に
 学習会は、県本部に連絡ください。講師を派遣します。
 ▼ 3月7日(水)午後6時半から若松市民会館で学習会がひらかれます。
  多数の参加を!

2、 どんな小さな情報でも救援会に連絡する
 アンテナ活動にご協力ください。
 ▼ 連絡電話・FAX番号  092−713−0144

 千葉県で連続して、演説会案内のポスター貼りへの逮捕事件(いずれも不起訴)が発生しています。 言論弾圧とは断固たたかい、言論の自由を守り抜きましょう!


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■合葬追悼募金にご協力をお願いします
  第60回解放運動無名戦士合葬追悼会に県内から42名の合葬が決定

 今年、県内から合葬される方は42名(救援会新聞参照)、全国では998名です。 福岡県の第一回からの合葬者は1600名となります。(全国34222名)
 合葬追悼会の経費は、ご遺族の参加旅費など含めて全体で約2千万円必要です。
 会員のみなさんのあたたかい募金を心からお願いいたします。
 募金の送り先 郵便振替 01760 8 2699 日本国民救援会福岡県本部


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■不当な検察の補充立証、「後だしじゃんけん」は許されない
 えん罪・引野口事件

 2月5日、引野口事件の第22回公判があり、片岸みつ子さんの尋問が終わりました。
 弁護側の鑑定人によって、検察が死因としている首の傷の検察側の鑑定が全く信用できないことが明らかになったことから、検察は、傷の再鑑定と鑑定人の再尋問それに事件とは直接関係のない証人を申請しました。
 これは、検察の有罪立証が終わったことを確認してはじめられた弁護側の無罪立証に対する有罪の補充立証。 「後だしじゃんけん」ともいえる卑劣な態度は許されません。 刑事裁判のルールにも反します。 次回公判3月5日(月)13時30分 傍聴をお願いします。

「片岸みつ子さんを守る会」を結成
 2月17日、八幡西区で「片岸みつ子さんを守る会」の結成総会がひらかれました。 総会には、70名が参加しました。T主任弁護士から、公判であきらかになった事件の真実が報告され、参加者は、片岸さんの無罪を改めて確信しました。
 総会では、会長に、副会長、事務局長、委員7名を選出。当面の行動を確認したあと、片岸和彦さんがあいさつしました。

引野口事件の現地調査に参加しよう!
 証拠もない、目撃者もいない事件の現場を、あなたの目と足で確認してください。
と  き  3月24日(土)14時30分〜16時
集合場所  八幡西区東鳴水2−4−16
        鳴水市民センター
 なお、JR黒崎駅1階ターミナルに14時集合で、マイクロバスが迎えにきます。
 問い合せ・・県本部   (092−713−0144)


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■大石忠昭さん、10期目もトップ当選
 2月18日投票の豊後高田市議選で大石さんは、厳しい選挙戦のなか前回より277票伸ばして1189票で連続トップ当選しました。 地元「大石さんの議席を守る会」は、選挙勝利を裁判勝利につなげたいと、早速3月15日に高裁要請をおこないます。
 毎週1回の高裁要請は、これまで34回、延べ253人が要請、提出した署名は約5万7千筆となっています。 10万筆の署名を早急に達成するために引き続き、署名へのご協力をお願いいたします。 次回公判  4月27日(金)13時30分


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■5名の解雇撤回を求める建交労九州定温輸送分会のたたかいにご支援を
 第1回公判  3月15日(木)午前10時
 地裁小倉支部207法廷
 多数の傍聴を!


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■解放運動無名戦士合葬追悼会を考える
 解放運動無名戦士合葬追悼会が近づいてまいりました。 合葬追悼会運動は、綱領に明記された国民救援会の大事な課題です。
 合葬追悼会について考えてみました。 追悼会成功のためにご協力いただくとともに、ご意見、感想をお寄せいただければ幸いです。

1、 無名戦士合葬追悼会の原点
(1) 1928年(昭和3年)4月7日に結成された日本国民救援会(当時は、解放運動犠牲者救援会)は創立宣言で、「我が国最近の社会的情勢は労働者農民と資本家地主との闘争を益々激化せしめている。 ・・ 労働者農民の解放運動こそ平和と自由の使者であり、よりよき社会の曙光である。 然しながら社会進化のあるところ悲壮なる犠牲者あるいは晋く歴史の示すところである。 ・ ・まことに解放運動に於ける犠牲者はその政治的傾向の如何に関わらず社会進化の犠牲者である。 ・・ 吾等が茲に解放運動犠牲者救援会を組織するに至ったのは、解放運動に於ける各種の犠牲者及びその家族を救援慰安することをもって吾等の社会的責務と信ずるが故である。」としています。

(2) 戦後いち早く再建された救援会は、治安維持法による在獄者が釈放された、1945年10月10日に「自由戦士出獄歓迎人民大会」を開催する一方で「白色テロに倒れた犠牲者の追悼のために」、19団体によびかけ、同年11月7日、「解放運動犠牲者追悼全国大会」をひらきます。
 「追悼全国大会」では、「自由のために倒れた犠牲者の血を無駄にするな」「人民解放の強力推進こそが犠牲者にこたえる道である」と、犠牲者の遺志を引き継ぎ発展させる決意が表明されています。

(3) 1948年3月18日細井和喜蔵遺志会から無名戦士墓を譲受け、第一回合葬追悼会(解放運動犠牲者合葬追悼会)をおこないます。
 48年3月1日の救援新聞は、「犠牲者追悼カンパについて」と題し、「渡辺政之輔、市川正一、岩田義道、野呂栄太郎、小林多喜二 これらは日本革命の宝としてだれにも知られている。 しかし同じような宝でありながら埋もれている無名戦士が沢山いるのである。 ・・ そこで私達は何らかの形で埋もれている尊い犠牲猪者に対し私達後につづく者の階級的な感謝と敬意を表することを考えていたところ、細井和喜蔵遺志会が、細井氏の名遺著『女工哀史』の印税により『無名戦士墓』を建て、保管しているのを知ったので、この墓を『解放運動無名戦士墓』として、ここに運動の犠牲者を合葬し、毎年3月18日(パリ・コンミュン記念日)を犠牲者追悼日として全国的に追悼カンパをもつことを決定した」(救援新聞18号48、3,1・太田慶太郎)と記しています。

2、 弾圧犠牲者救援運動と合葬追悼会運動は一体のもの
 創立宣言は、個人ではなく解放運動を平和と自由の使者とし、その運動における犠牲者は社会進化の犠牲者としています。 終戦後に、「出獄歓迎人民大会」と「追悼全国大会」をひらきますが、これは、弾圧犠牲者と運動の途上で倒れた犠牲者はともに「社会進化の犠牲者」であり、その犠牲者を救援することが救援会の「社会的責務」として、一体で取組まれています。
 「追悼全国大会」は、沢山の無名の戦士も含めた尊い犠牲者に、後に続く者が階級的な感謝と敬意を表す、犠牲者追悼日として第一回合葬追悼会に引き継がれていきます。
 今日では、弾圧犠牲者、冤罪事件犠牲者など事件の救援運動と同じように合葬追悼会運動も全会員が取組むことが大事になっています。

3、 連帯の感謝と敬意を表す行事として
 47年の憲法施行から、憲法改悪を企む支配勢力と憲法にもとづく政治や社会の実現をめざす労働者・国民とのたたかいがつづいています。 この間、労働者・国民の運動が憲法をまもり、社会を発展させる力となってきました。
 現在では、憲法にもとづく政治や社会の実現をめざす運動が「平和と自由の使者」であり、その運動に参加する人達の活動が、「よりよき社会の曙光」となって、今日を築いているといえます。
 憲法のもと、合葬追悼会は、弾圧により命を奪われた犠牲者の追悼会から、憲法にもとづく政治や社会の実現をめざす運動に参加され、亡くなられた労働者・国民を合葬する行事になってきました。
 今日、労働者・国民の運動は大きく発展し、運動の分野、内容も多種多様になっています。また、その運動の途上で亡くなられる人も増えています。
 それらの方々に、後につづく私達が、連帯の感謝と敬意を表し、活動を引き継ぐことを誓い合うこと、さらに、ご遺族を激励することは、様々な分断攻撃のなかで、連帯し、さらに運動を発展させるために大事なことです。
 追悼会運動の趣旨や歴史と伝統を学び、広め、一人でも多くの「無名」の方々の推薦活動や募金活動、ご遺族を激励する活動に参加しましょう。

4、 合葬者の活動経歴は冊子『解放のいしずえ』にまとめられます。 そこには、全国各地で、さまざまな分野で活動された故人の活動経歴が掲載され、当時の全国の運動と故人の活動の歴史を残す貴重なものとなっています。
 運動に参加された一人でも多くの故人を合葬追悼し、その活動を『解放のいしずえ』に残すことが、後につづく者の道義としても、また、たたかいの歴史をつなぐうえでも大切なことではないでしょうか。 故人と遺族に感謝と敬意を込めて合葬追悼会運動に取組みましょう。  (07.2.27記:県本部事務局長)


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